住宅ローンの収入合算とペアローンの違いは?メリットとデメリットの解説付き

住宅ローンの収入合算とペアローンの違いは?メリットとデメリットの解説付き




住宅ローンの利用により住宅建築や購入を検討した場合、収入合算やペアローンの活用も候補に挙がるかもしれません。

 

「収入合算とペアローンって一緒でしょ?」って思われている方も多いのではないでしょうか?

(実際に私が営業マンをしてたときは、このように思われてた方が多かったです・・)

 

実際には、収入合算とペアローンは、それぞれまったく異なる仕組みです。

そのため、具体的にどのような仕組みで種類があるのか、それがどういった特性を持ち、いざという時にどうなるのか…などを確認しておかなければ、住宅ローンの選定の際に正しい判断ができなくなります。

 

ここでは、収入合算2種類に加え、ペアローンに関する詳細内容や住宅ローン控除、団体信用生命保険についてなどをご案内しています。

 

「住宅ローンの収入合算とペアローンの違いは?」の記事を読めばわかること

●収入合算には「連帯保証型」「連帯債務型」があり、それぞれ契約内容などが異なる

●ペアローンは各々が住宅ローン契約を行い、共働き世帯に多い

●金銭だけでなく、将来的な事態も見据えたうえでどれを利用するのかを検討すべき

●過程に応じた方法を選ぶと無理のない返済に繋がりやすい(いざという時の問題はあるが…)

 

それでは以下で詳しく見ていきましょう。

 

 

1,前提として「収入合算とは?ペアローンとは?」の違いを解説

はじめに、「収入合算とペアローンの違い」について詳しく解説します。

 

住宅購入や住宅建築をする際に利用する住宅ローンですが、大金を借りることになるので必ず審査が行われます。

そんな時、自分ひとりだと希望額の借り入れができないケースも多いでしょう。

そんな時に使える制度が、申し込み者の状況次第では「収入合算」や「ペアローン」を活用することができます。

 

両方とも一見すると非常に似ている制度ですか、いろいろと調べていくとその違いに気づくはずです。

ここでは、「収入合算とペアローンは別物だ」ということを以下で解説していきます。

 

(1)収入合算

 

これは読んで字のごとく、パートナーの収入を合算するだけであり、申し込む住宅ローンは1つのみです。

 

パートナーのうちの1人が債務者になり、もう1人のパートナーの収入も合算して融資を受けるというのが収入合算です。

あくまでも連帯保証人という意味合いなので、融資を受けた瞬間から2人とも債務者になるわけではありません。

 

(2)ペアローン

 

住宅ローンに申し込む際に複数の名義(夫婦や家族など)で申請を行い、融資を受けることを指します。

 

2人で申し込んだ場合は、「債務者が2人」、それぞれが互いの連帯保証人になるので「連帯保証人も2人」となります。

パートナー1人だけの住宅ローンでは必要金額をまかなえない際に利用されることが多いです。

 

2,「収入合算」をわかりやすく解説

「収入合算」をわかりやすく解説

続いて、「収入合算」についてわかりやすく詳しく見ていきます。

 

(1)「収入合算とは?」仕組みを解説

 

収入合算とは、前段でご説明した通り、パートナーとの収入を合算して1つの住宅ローンの申し込みを行うものです。

 

合算することによって必要収入が足りない場合に規定を満たしやすくなり、最近は以前よりも利用される傾向にあります。

収入合算には、「連帯保証型」と「連帯債務型」があります。

 

●「連帯保証型」とは?

 

連帯保証型は、例えば夫が住宅ローンで融資を受ける場合、もし返済が行われなかった際には、連帯保証人の妻が責任をもって返済することになります。

(夫:債務者 妻:連帯保証人と仮定した場合)

 

一般的な住宅ローンの場合は、この連帯保証型住宅ローンを利用することになるでしょう。

 

●「連帯債務型」とは?

 

これはその名の通り、夫と妻の両方が債務者となり、住宅ローンによる融資を受けるものです。

上記の連帯保証は妻は基本的には保証のみ(夫が返済できない際は別)でしたが、こちらが夫婦ともにほぼ同等の責任を持つことになります。

 

基本的には連帯債務型を導入している金融機関はあまり見られませんが、一部の住宅ローンではこちらを採用しています。

ちなみに「フラット35」は、連帯債務型オンリーになるので覚えておきましょう。

 

「連帯保証型なのか、それとも連帯債務型なのか、どちらを選ぶか…」ということで悩まれる方もいらっしゃるでしょう。

しかし、あらかじめ金融機関側で利用できる収入合算タイプが決められているので、どちらか一方を希望する際にはあらかじめ調べておきましょう。

 

(2)収入合算のメリット

 

収入合算を利用して住宅ローンに申し込みされる方が増えています。

具体的には下記のようなメリットが存在しています。

 

  • 不足分の収入を合算することで審査に通りやすくなる
  • 債務者は1人なので住宅の名義問題などでもめる可能性が低い
  • 収入合算の結果、比較的若いうちにマイホームを購入できる

 

(3)収入合算のデメリット

 

逆に収入合算のデメリットも見ていきましょう。

 

  • パートナーが働けなくなった際の負担が大きい
  • 産休や育休中には利用できない金融機関もある
  • 主債務者のみが住宅ローン減税の恩恵を受けられる

 

(4)収入合算の住宅ローン控除について

 

●連帯保証型

 

連帯保証型で住宅ローンに申し込んで利用した場合、主たる債務者だけが住宅ローン控除の恩恵を受けられます。

例えば、夫が主たる債務者の場合、妻はあくまでも連帯保証人のため所有権もありませんし、借入金自体は0円という扱いなので控除対象外となります。

 

●連帯債務型

 

それに対して連帯債務型の場合は、夫も妻も2人とも債務者であり住宅の所有者です。

2人ともお金を借り切りしている状態なので、住宅ローン控除の対象となります。

 

(5)収入合算の団信について

 

●連帯保証型

 

多くの場合、住宅ローンを利用する際には団体信用生命保険(団信)の加入が義務づけられています。

 

ですが連帯保証型の場合には、債務者は加入することができるものの、連帯保証人扱いのパートナーは加入できません。

債務者に何らかのトラブルがあった場合、連帯保証人が残額を支払うこともあります。

しかし、団体信用生命保険を利用できないので多少の不安は残ります。

 

●連帯債務型

 

連帯債務者型であれば2人とも借入れしているということになりますが、団体信用生命保険に加入できるのは主たる債務者のみです。

2人とも加入できると勘違いしやすいので注意が必要です。

 

(6)収入合算で離婚した場合は?

 

収入合算という形で住宅ローンを利用した場合、その後離婚することもあります。

 

どちらかが住み続けるケースや任意売却してしまうケースなど様々です。

現実的な話として、住宅ローン契約の際に収入合算が必要な場合、離婚後にどちらかが債務をすべて引き受けるというのは難しいかもしれません。

もし問題なければ引き続き在住する方が残債を引き継ぎ、それが難しい場合は上記のように任意売却や自己破産というケースすら見られます。

 

▶元不動産営業マン「希野 通貴」のワインポイントメッセージ!

とてもリアルなお話ですが、この離婚した時の対応については、きちんと話し合っておくことをオススメします。

夫婦で収入合算で住宅ローンを組まれて、後に離婚をした際は、だいたい悲惨な光景を目にすることが多かったです。

そのため、お互いの将来のためにも融資してもらうことだけに着目するのでなく、もし離婚した場合などリスク面の対策なども決めておきましょう。

 

(7)収入合算で相手が死亡した場合は?

 

連帯債務型で住宅ローン利用している場合、主たる債務者が亡くなった場合は返済の必要がなくなります。

連帯債務者側が亡くなった場合は、免除されないので主たる債務者は引き続き返済することになります。

 

連帯保証型は債務者が亡くなった際には返済の必要がなくなりますが、逆に連帯保証人が亡くなっても免除はなされません。

(但し、いずれのパターンにおいても団体信用生命保険に加入しておく必要があり、条件を満たさなくてはなりません。)

 

3,「ペアローン」をわかりやすく解説

「ペアローン」をわかりやすく解説

次に、「ペアローン」についても詳しく見ていきます。

 

(1)「ペアローンとは?」仕組みを解説

 

ペアローンとは、基本的に夫婦で住宅ローンによる融資を受ける制度で、2人ともが債務者となります。

さらにお互いがお互いの連帯保証人にもなるというものなので、審査に通りにくい場合などに有効です。

 

今では、多くの金融機関がペアローンを利用できる住宅ローンも用意していますが、中には対応していないところもあります。

1つではなく、複数の住宅ローンに申し込むことになるので、メリットもありますが逆にデメリットもあります。

 

(2)ペアローンのメリット

 

よく聞くペアローンですが、詳細やメリットを知らない方も多いと思うので、ご確認ください。

 

  • 物件の所有がある際にはお互いが住宅ローン控除を受けられる(所得税の支払い義務がないと控除は受けられない)
  • 夫婦だけではなく、基本的に同居の親族であれば利用可能
  • 融資額を増やせるので、必要額に届かない際に有効

 

(3)ペアローンのデメリット

 

メリットの他にデメリットにも目を通しましょう。

 

  • 複数の住宅ローンに申し込むため手数料などが二重にかかる
  • 手続きなどが面倒
  • 所得税の支払い義務がなくなると住宅ローン控除を受けられないので、片方が退社等すると恩恵をあまり受けられない

 

(4)ペアローンの住宅ローン控除について

 

ペアローンの場合は、住宅ローン控除は基本的に2人とも適用されます。

ですが、そもそも建物を有していなければならないので、建物の所有者でなければ適用はなされません。

また所得税の支払い義務がなくなれば、当然該当人物の住宅ローン控除は行われません。

 

(5)ペアローンの団信について

 

団体信用生命保険は、ペアローンとして申し込んでいる2人ともが加入することができます。

夫婦ともに加入するわけですが、そもそも夫婦別契約なので、それぞれに何かがあったとしても、自分自身の借り入れ分の弁済しか行われません。

ケースによっては非常に厳しい経済状況に陥ってしまうでしょう。

 

(6)ペアローンを組んでいて離婚した場合は?

 

ペアローンを組むということは分かりやすく言えば2人で住宅や土地を所有しているということです。

その状態で離婚してしまえば、もちろんそれまで通り残債の支払いをすることになります。

お互いがお互い名義の借入れを返済していくというわけですが、購入した住宅の使用方法など次第で支払い内容が異なることもあります。

 

例えば、離婚後も片方が住み続ける場合には相手方から買い取ることもありえます。

そのほかには、片方が生活苦のあまり返済が滞ることもあります。

お互いがお互いの連帯保証人という形ですから、もちろん片方が返済できなければもう一方に降りかかってきます。

最悪の場合は1人で2人分の返済をすることになるでしょう。

 

(7)ペアローンを組んでいて相手が死亡した場合は?

 

ペアローンを組んで融資を受けた場合、仮に相手が亡くなると、団体信用生命保険に加入していれば弁済されます。

あくまでも亡くなった側の残債が消えるだけで自分自身の返済額は残ったままです。

 

4,収入合算とペアローンの比較まとめ

収入合算とペアローンの比較まとめ

続いて、「収入合算とペアローン」をまとめて比較してみます。

 

(1)収入合算とペアローンの違いまとめ

 

収入合算とペアローンはとても似た存在ですが、詳しく見ていくと思った以上に様々な違いがあります。

 

特に注意したいのは団体信用生命保険や債務の状況などであり、契約前には念入りに確認しましょう。

収入合算には、「連帯保証型」「連帯債務型」の2種類が存在し、どちらを活用できるかは金融機関側で決められています。

名称だけを見てみると同じようだと感じることもありますが、驚くほどの違いがあります。

 

  • 連帯保証型=債務者は1人
  • 連帯債務型=それぞれが債務者

 

ペアローンは2人でそれぞれ住宅ローンの契約をし、別々の契約を結ぶことを指します。

仮に団体信用生命保険に加入し亡くなった場合でも、自分自身の分の弁済が行われるだけです。

 

5,まとめ

収入合算もペアローンも今の時代欠かせない住宅ローンの手段です。

しかし闇雲に利用するだけでは、いざという時に想像以上の負担を強いられてしまいます。

この記事ではそれぞれの情報や住宅ローン控除、団体信用生命保険などについて説明してみました。

詳細は利用する金融機関に確かめる必要はありますが、基礎的な勉強を行うことは可能です。

賢く住宅ローンを利用し、将来的に安心感を得るためにも収入合算、ペアローンについて学びましょう。

 

6,【関連情報】住宅ローンに関連するお役立ち情報

当記事では、「住宅ローンの収入合算とペアローンの違い」について解説いたしましたが、住宅ローンに関する知っておくべき情報はたくさんあります。

こちらの段落では、住宅ローンに関する重要な情報をまとめておきますので、お手空きでご確認ください。

 

(1)住宅ローン関係のお役立ち情報

住宅ローンの必要書類は早めに準備を!事前審査や本審査で必要な書類がわかります。

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(2)銀行系の住宅ローン

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(3)フラット35の住宅ローン

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「楽天銀行のフラット35(35S)」金利、審査、団信など住宅ローンを徹底解説!借入可能額シミュレーション付き

 

 

記事作成日:2019年11月21日
記事作成者:希野 通貴




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